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ソビエト帝国の崩壊―瀕死のクマが世界であがく (カッパ・ビジネス)

によって 小室 直樹


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先日逝去された小室直樹先生のデビュー著作であり、パーソンズの構造‐機能分析を用いた、ソビエト四部作の嚆矢となる学問的な業績である。「学問の落差に着眼し、先進的方法論を後進的学問に発展的に応用していく」という、小室流の学際的研究方法論は本書に始まる。ちなみに、ソビエト経済の問題点については後作(『ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命』)の方がわかりやすい。ソ連→北朝鮮、と読みかえると、かなりの部分が今日でも適用できるのではないだろうか。■構成と概要1ソビエトの内部崩壊がはじまった【社会面】ソ連の特権階級(ノーメンクラトゥーラ)は(1)非公認階級ゆえ、責任の自覚がない(2)富・名誉・権力すべてをエリート階層が独占&世襲【経済面】・“すべて貨幣は商品に恋する”ソ連経済=お金を持っていても、それで必ずしも商品が買えるとはかぎらない、=反経済(ヤミ経済,counter economy)がなければ生活できない(実例は『ロシア人』(1978年)による)。※『ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命』3章"ソ連型資本主義は成立するか"に更に詳しい。・技術的革新と合理的効率化は拒否される。・倒産がないきわめてのんびりした経営で、資本主義的企業との太刀打ちなど、思いもよらない。・労働のエトスは、中世的、前産業社会的で、その経営形態が農業不振をもたらしている。【イデオロギー面】・マルクス主義はユダヤ教とそっくりの宗教∵労働階級による革命=必然的な世界歴史発展の一過程、というのはユダヤ教における”契約の更改”に他ならない。※『ソビエト帝国の最期―"予定調和説"の恐るべき真実』"4-ソビエト帝国の最期を示す「予定調和説」"に更に詳しい。・政治犯でも犯罪人でもない、生活が優遇されているエリートが亡命している。・スターリン批判が、急性アノミーを生んだ。「アラーに逃げられたホメイニになってしまった。」2ソビエト軍は見せかけほど恐くないソ連行動の公理:ソ連は、三倍の兵力があろうと五倍の兵力があろうと、ともかくもある程度強い敵とは絶対に闘わない(本文p.163)→アフガンの次は北海道に攻めてくる、というのは絶対にありえない。3日本を滅ぼす”平和・中立”の虚構“緊迫した国際情勢の中で、日本はどう行動すべきか”を論じている。非武装中立は理論的に不可能であり、その念力主義、言霊信仰を批判する。当時未邦訳であった、スイスの『民間防衛』を紹介し、“戦時法規を知らないと、”戦争をしないこと”もできない”、“戦争こそ、もっとも合理的な国際問題の解決法”と指摘する。■ソビエト四部作の関係『ソビエト帝国の崩壊―瀕死のクマが世界であがく』(1980年)→ソビエトの崩壊を予言し、“赤いクマ”ソビエト膨張主義論を退けた。『ソビエト帝国の最期―"予定調和説"の恐るべき真実』→四千万人の回教徒が決起する。ソ連憲法第七十二条(ソ連邦離脱の自由)が致命傷になる。30%のキリスト教徒が大問題。ベトナム戦争は胃炎、アフガン戦争は胃癌。ソ連は東ドイツに背後から刺される『ソビエト帝国の分割―日・米・独の分捕り合戦がはじまる』→急性アノミーでソビエト帝国が分割すれば、日・米・独の植民地戦争(経済戦争)が勃発する。『ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命』→ゴルバチョフが努力すればするほど、あがけばあがくほど、ペレストロイカは底なしの深みに沈んでいく。★著者の予言★──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────(1)スターリンの否定は、高度に組織された、持続性のある、人為的な集団であるソ連の、結合の心理的基礎を破壊し、以前のような強力な政策、たとえば急速な経済発展政策などを遂行することは不可能になるとともに、なんらかの”大きな事件”があった場合には、その組織体系が崩壊する危険にさらされるであろう。そして国民は、今後犠牲的精神と相互の信頼を失い、利己的となり、政府の命令は信奉されにくくなり、おそらく道徳的頽廃が一般化する。(2)共産主義は、以前のような宗教性を失い、共産党は国民の信頼を失って、ソ連は思想的な危機に立つ。(「ソ連の崩壊は遠いことではない」p.107)───────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────3章での著者の指摘は、今日でも示唆に富むものである。小室先生の教えは不幸にも、21世紀の今日でも克服できていないのである。一例を引いて終わりにしたい。◆p.198利益保護国という制度がある。これは戦時法規をお互いが守っているかを監視する役として、第三国を指名する制度だ。たとえばA国とB国とが戦争をし、日本が域外にあるとしよう。そうしたとき、日本が平和国家を標榜しているならば、日本こそ指名されることを想起しなければならない。しかし、日本では戦時法規を組織的に研究しているわけではないし、普及もしていない。そうした状態では、国際紛争を解決にみちびき、平和回復させるという国際的な役割は、技術的に果たしえない。これは平和国家として、もっとも恥ずべきことである。

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